H16年6月号
NHKラジオの深夜放送に「心の時代」という番組がある。戦没者の遺骨収集をライフワークとしている女の人が出ていた。
ニューギニアには「蛍の木」というものがあるそうな。何万匹という蛍が一本の木に集まっていて、人が近づくと、逸れ出た数匹が待ちかねた様に胸ポケットや袖口に飛び込んでくると言う。現地の人は「死んだ人の帰る木」と信じ、何か言いたげに点滅する蛍の光は、正に魂魄の化身であろうか。
国は愛国心を叫ぶが、未だ数十万柱の亡骸を、異国に放ったままなのに・・・。(パステル画)
*今度の東日本震災でも、政府、政治家、官僚の「先ずは保身有りき」の対応は何なのだ。その口で愛国心を言うか。それなら「グスコーブドリの伝記」ごとく人民を憂い率先して一命を捧げなさいよ。原発の現場に行き「一兵卒」の働きをして頂戴。
2011・6・22